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本気で似てると思っているのか?─ヨルシカとかYOASOBIとか─

最近、ずっと真夜中でいいのにyamaといったインターネット発のアーティストがメディアへの露出を増やしている。顕著なのは昨2020年のYOASOBIの紅白出場だろう。

いまや音楽シーンを語るうえで欠かせない存在となったネット発アーティスト達。そんな彼女らに対しての支持が高まる一方、こんな意見も多く目にする。

「どれも似たり寄ったりで面白くない(ニチャア)」

確かに今話題のネット発アーティストのうちEve米津玄師らを除いた多くのアーティストが女性ボーカルであり顔出しをしないなどいくつかの共通点を持つ。

ただ、筆者としては「逆にそこ以外共通点無くない?」と思うのだ。

結論から言うと「どれも似たり寄ったり」と言う人達は各アーティストを聴いていなさすぎるから違いが分かっていないだけだ。例えば鯛と鱈は同じ白身魚だが味や食感は違う。その違いが分かるのは私達が日常的に何度も口にしているからである。要は経験値の問題。もっと他の曲も聴いてみてほしい。

しかしながら、世の中には頑として自分の意見を変えない巌のような人もいる。今回はそんな人達に向けて、彼らが同一視するネット発アーティストを何組かピックアップして違いを少しだけ説明しようと思う。

この手の話をするならまず取り上げるべきはヨルシカだろう。ずとまよや美波のMVを知人に見せたときに「ヨルシカみたいだね」と言われたことがある人はたぶん東京都の人口くらいいると思う。ネット発アーティストのステレオタイプとも言える存在だ。

ヨルシカの特徴としては各アルバムのコンセプトがそのアルバム単体に留まらず次のアルバムを意識したものになっていることがあげられる。直近の4作品はいずれも2作品で1つの作品といった感じだった。面白い構成だと思う。

またボーカルsuisの表現力の幅広さは今回紹介するアーティストの中で群を抜いている。低音域でも高音域でも歌詞の世界観を巧みに表現している。これも大きな特徴と言って良いだろう。

今最も勢いがあるネット発アーティストといえばずっと真夜中でいいのにである。ずとまよの曲はベースが印象的。ベースがかっこよくなければ売れない昨今の音楽シーンにマッチしている。と言うかそういう風潮を絶対助長している。

最大の特徴は言うまでもなく歌詞のワードセンスの独特さ。読んで面白く聴いて耳に残る。ACAねにしか書けない歌詞はまさに唯一無二。ずとまよ聴いて「他のアーティストと同じじゃん」て言う人に夢野久作の本読ませてみたい。「他の作家と同じじゃん」とか言うのかな?

ネット発アーティストの現状トップにいるのがYOASOBIだ。奇をてらわず正統派のハイクオリティなJ-POPを産み出している。同率でトップを走っているヨルシカがロックテイスト強め(バンド曲っぽい)、ずとまよがエモさ強めであることと比較するとある意味個性的である。

特筆すべきは圧倒的な歌の聴きやすさだ。曲が歌を食うことがまるでない。そして何よりボーカルの幾田りらが素晴らしい。テンポが全くずれない。表現力ならsuisが秀でていると言ったが幾田りらも天性の才能の持ち主だと思う。幾田りらソロ名義の曲も良い曲なので是非聞いてみてほしい。

yamaは歌い方が他のネット発アーティストと全然違う。ヨルシカもずとまよもYOASOBIも声の透明感と少女らしさが歌唱によく表れている。端的に言うと可愛い。

一方、yamaは低音の響きがエモーショナルな他のボーカル達とは対照的な歌い方である。端的に言うとかっこいい。加えて高音域の発声も抜群にしっかりしている。どの音域でも音の響かせ方が非常に上手い。

歌ならyamaが一番好きという人は結構いると思う。たぶん政令指定都市2つ分くらいいるのではないだろうか。(余談ですが今こいつスベったな、と思った人は今週良いことが立て続けに起こって今世の運気使い果たすのでご注意ください)

今回最後に取り上げるのは、筆者の知っているアーティストの中で一番「何か似たようなの見たことあるわ」と言われているアーティスト、ツユである。実際のところは知らんけど9割7分8厘くらいのアラサーはサムネイル見た瞬間に「ずとまよみたいなもんでしょ。知らんけど」と言って画面を下にスクロールしてると思う。知らんけど。

ツユについて大雑把に説明すると一環してネガティブな立ち位置の主人公を軸に世界観を形成しており、曲も主にギターが印象的なライトな曲とドラムが強烈でパワー is Power!な曲の二種類くらいに大別出来てしまう。要はシンプルにして直球。それに加えて一垂らしのボカロみが良い味出してんねぇ!てな具合のアーティストである。

うん。たぶんこういう曲作るアーティスト他にもいるわ。

ただ、他にもいるにはいるんだけどツユの素晴らしいところはこのスタンスを突き詰めている点である。似たようなの見たことあるわ、を突き詰めるとそれはそのアーティストだけのものになるし個性と呼べる。ツユはその好例だと筆者は思っている。

さて、ここまで数組のアーティストを例にあげて「似たり寄ったりは言いすぎやろがい。ちゃんと聞けばそれぞれ個性あるやろがい」というネット発アーティスト好き達の意見を代弁してきたがいかがだっただろうか?

途中までまともだったのにyamaの終わりくらいからツユにかけてふざけだしたの何のつもりだ。

ネット発アーティスト、て言葉出てきすぎだろ。もっと短い呼び名を考えられないのか。

Adoをネタに盛り込みたかったのは分かるがもっと上手くやれ。

と思ってくれた人達、最後まで読んでくれてありがとう。

筆者としては前述の頭突きで胡桃割れそうな人達に少しくらいネット発アーティストを掘ってみようかな、という気持ちを持っていただければ幸いです。

ではでは。

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古衣

バンドとボカロ好きが高じてブログを書いたりDTMをしてすごしています。